日本では水族館と動物園でラッコが見られなくなってしまうという事が懸念されています。
ラッコと言ったら海洋生物の中で可愛い海獣になります。こんな可愛い動物であるラッコのいる水族館と動物園が少なくなっているのはご存知でしょうか?
今年1月4日福岡にあるマリンワールドで飼育されていたラッコのリロがなくなってしまいました。
日本国内で飼育されているラッコで唯一の雄だったことから「イケおじラッコ」という愛称で地元では愛されていたようです。
リロは17歳の雄人間の年齢で言うと70〜80歳と高齢だったことがわかっています。
リロが亡くなったことにより、国内のラッコはメス2頭により当館で飼育しているラッコはいなくなり、マリンワールドでは1989年から続けてきた展示が途絶えることになっています。(それでも長い間飼育されていたのです。)
らっこのいる水族館と動物園【個体数増えたのになぜ観れない】
ワシントン条約のおかげで絶滅危惧種に認定され、個体数は増えたが一度ワシントン条約認定されたら、新たな捕獲ができなくなってしまったから。
ラッコは毛皮を取るために乱獲され一時期1000頭から2000頭まで減ってしまった事がわかっています。
ラッコは法律(ワシントン条約)による保護で、現在では個体数が回復し、10~15万頭ほどが野生生息しているそうです。
これ見るとラッコの野生での生息数が増え、絶滅危惧種ではなくなっている可能性があります。
またラッコを捕獲したらいいじゃないかという人もいるでしょう。人間は都合のいい方を選択するため、捕獲していいと思ったらたくさん捕獲してしまう可能性を考えると、このままでいいやと思います。
というわけで動物園で飼育できないのはワシントン条約のせいで捕獲する事が罪になってしまった事、それと輸入にはとんでもない規制がかかっているからなります。
昔の人はラッコと聞くと高級襟巻きとこたる人もいたそうです。
水族館と動物園にいるラッコはとってもナイーブさん
野生のラッコは寝る時昆布などの海藻をつかんで寝るまた、水族館や動物園にいるラッコは手を繋いで寝るそうです。
さらにラッコはお気に入りの石(貝を割る時に使う石)を無くすと食事量が減っってしまうほどナイーブさんになります。
ラッコには、それぞれお気に入りの石があり、貝を割る際にずっと使い続けます。
一度選んだ石には強いこだわりを持ち、もしその石をなくしたり、誰かに奪われたりすると大変なことに。新しい理想の石が見つかるまで、うまく貝を割ることができず、食事にも支障をきたしてしまうことがあるそうです。
ざんねんないきもの辞典にも書いてあります。
ラッコは水族館や動物園ではなく北海道で存在を確認
国内の水族館ではわずか3頭しか飼育されていないラッコが、北海道東部・浜中町の霧多布岬で観察できる。現在、この海域には約8~10頭が定着しているとみられ、町では観光資源としての活用を進め、多くの観光客を呼び込みたい考えになります。
太平洋に面した霧多布岬では、野生のラッコの親子が海面にぷかぷかと浮かぶ様子が見られる。親ラッコが仰向けになり、お腹に子供を乗せたまま両足ひれを使って回転したり移動したりする姿は愛らしく、別の日には2頭のラッコがじゃれ合って遊ぶ様子も確認されています。
浜中町によると、この地域でラッコの存在が確認されたのは2016年ごろ。波が穏やかで、エサとなる魚介が豊富なうえ、外敵が少ないことが定着の理由と考えられている。野生のため必ず姿を見られるわけではないが、「船に乗らずに気軽にラッコを観察できる場所」として注目を集めています。
東北きりたん:小学5年生・ゲーム好き、ボソボソ喋る・お姉さんが好き
YouTubeで探してください。
今年4月末には、ラッコをモチーフにしたご当地キャラクター「きりたん」も登場し、イベントなどで町をPR。さらに漁業者と連携し、「ラッコも好む海産物が豊かな町」として地元産の魚介をアピールするほか、キャンプ場の案内資料を作成するなど、観光振興に向けた取り組みを進めています。
最近のラッコの棲息分布
ラッコは海外で主に分布しており、北太平洋に生息し、北アメリカ大陸から千島列島の沿岸にかけて分布しています。主な生息地は、アメリカ合衆国西海岸(オレゴン州沿岸部およびアラスカ州南岸)、カナダのブリティッシュコロンビア州沿岸部、ロシア東部などになります。
模式標本の産地(基準産地・タイプ産地・模式産地)はカムチャッカとされるが、コマンドル諸島とする説もあります。
かつては、日本の北海道襟裳岬以東から千島列島、カムチャッカ半島、コマンドル諸島、アリューシャン列島、アラスカ半島、アラスカ州南岸、さらにはメキシコのバハカリフォルニア半島にかけて広く分布していた事が解っています。
しかし近年では、オレゴン州からカリフォルニア州中部にかけて分布が途切れ、日本やメキシコでは散発的な記録のみとなっています。
分布の北限は北極海の氷域、南限はカリフォルニア沿岸で、オオウキモ(ジャイアントケルプ)の分布域と一致しています。
日本の北海道で野生のラッコが見れるのはとてもありがたい事なのです。
ラッコはイタチ科、カワウソもイタチ科
ラッコはイタチ科らっこ属に分類されます。同じく似ている水辺に住むイタチ科はカワウソになります。
実は川で進化したのがカワウソになります。海で進化したのがラッコ=実はウミウソとも言います。
何故ウミウソにならなかったか、実はウミウソって言ったら日本ではアシカもウミウソという別名を持っています。わかりやすいように区別するため、ラッコはウミウソではなくラッコということになっています。
Wikipediaには、次のような記述があります。
アイヌ語では本来「アトゥイエサマン」と呼ばれていましたが、アトゥイエサマンが化けて出るのを避けるために「ラッコ」と呼ぶようになったそうです。
「化けて出ないように」とは、いかにも伝承らしい話であり、昔から言い伝えられてきたようです。
さらに引用すると、
「現在の和名『ラッコ』は、近世日本における標準的な本草学名に由来し、さらにそれはアイヌ語で本種を意味する“rakko”にまで語源を辿れる」とあります。
つまり、「ラッコ」という呼び名は、より抽象的な表現だったのですね。
昔話や寓話で「その言葉を口にすると危険だ」という場面を見たことがあるので、直接の名前を避け、別の呼び方をするという感覚には、なんとなく馴染みがあります。
今まで特に疑問を持たずに「ラッコ」と呼んでいましたが、日本語にもまだまだ知らないことがたくさんあると感じます。
可愛いので観に行きましょう。
カワウソのいる動物園水族館はたくさんあります。関東だけでも15施設もあります。
ラッコのように特殊な毛の質ではありませんが愛くるしい表情はイタチ科の特権です、ぜひ観に行ってください。
ちなみに日本カワウソはレッドリスト2020のEXに分類され絶滅してしまったと考えられている動物になります。
ほとんどの施設はコツメカワウソ・ツメナシカワウソ・カナダカワウソになります。日本固有種はいないということになります。
その他にもユーラシアカワウソ・中国カワウソ・ヨーロッパカワウソもいます。
まとめ
今年の1月に国内最後のラッコの雄のリロが亡くなってしまってから、ラッコが国内の水族館に2頭しかいないことがわかっています。
1. ラッコの乱獲と個体数減少
• かつてラッコは毛皮を目的に乱獲され、一時期個体数が1,000~2,000頭まで激減してしまった。
2. ワシントン条約による保護
• 絶滅の危機を防ぐため、ワシントン条約(CITES)によって国際取引が厳しく制限された。
• これにより新たな捕獲がほぼ不可能になった。
3. 個体数の回復
• 法律による保護の結果、現在では10~15万頭ほどのラッコが野生に生息している。
• これにより、絶滅危惧種ではなくなった可能性がある。
4. 捕獲の再開は難しい
• 一度保護されると、新たな捕獲が規制され続けるため、動物園などでの飼育は困難。
• もし捕獲が許可されると、人間は利益を優先し過度に捕獲してしまうリスクがあるため、現状維持が望ましいと考えられる。
5. 歴史的背景
• 昔はラッコの毛皮が高級品とされ、高価な襟巻きとして利用された歴史がある。
結論
ラッコが動物園で飼育できないのは、ワシントン条約によって捕獲が禁止され、輸入にも厳しい規制があるためである。
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