動物のツノ【5種類】牛や鹿や羊や山羊やサイやキリンの角の分類 | 秘密基地
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動物のツノ【5種類】牛や鹿や羊や山羊やサイやキリンの角の分類

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って言うと何を思い出しますか?動物の角で検索するとこうなります。

(つの)とは、動物の主に頭部にある堅く突き出た構造のこと。また、それに似た形状のものを指して角と呼ぶこともある。 『Wikipediaから引用』

要は頭にある堅く突き出た構造をツノと呼ぶそうです。

角を見るとカッコイイなと思う人もいると思います。実際ツノのある哺乳類というと、代表的で身近にいる家畜=動物になると、牛「ウシ」になります。

他には鹿「シカ」・山羊「ヤギ」・羊「ヒツジ」・キリン・サイ動物園で見るのはこのくらいだと思います。

今回は動物のツノという魅力的な物に着目していきます。

動物の角はしっかり分類された5種類

牛「ウシ」・鹿「シカ」・山羊「ヤギ」・羊「ヒツジ」・キリン・サイ

この動物の角の種類を分類すると

洞角・枝角・枝角×洞角・オシコーン・中実角この5種類になります。

山羊「ヤギ」・羊「ヒツジ」はプロングホーンと言う種類になり、角としてはに枝角×洞角分類されます。

 

まず、哺乳動物で角を持つのは主にウシ・シカ・プロングホーン(山羊・羊)・キリン・サイの仲間です。そしてツノのパターンには大きく以下の5種類があります。

撮影場所:さゆりワールド 

  1. ウシ科             →洞角
  2. シカ科             →枝角
  3. プロングホーン科(山羊・羊)  →枝角×洞角
  4. キリン科            →オシコーン
  5. サイ科             →中実角

 

動物の種類と角の種類を順番に見ていきましょう。

牛科の角は洞角【ツノの中身は空洞】芯があれば生え続ける

牛のツノは洞角(どうかく、ほらづの、Horn)またはホーンは、ウシ科とプロングホーン科の角になります。プロングホーン科は特殊なためまた後で書くこととします。

角の中に生きた骨の核(角芯)を持ち、タンパク質とケラチン(角質)でできた角鞘(カクショウ)角のサヤが覆っており、その中に空洞があって、角芯(カクシン)と強く結びついていない構造になっています。

角鞘だけを見てみると、角の中は空洞になっていることから洞角(どうかく)と呼ばれるのです。

角鞘(カクショウ)は頭皮の下にある皮下結合組織から発生し、前頭骨に融合する皮膚の表皮が堅く、強く角質化したものになります。

牛の仲間に生えている角は英語名horn 「ホーン」と呼ばれます。

頭蓋骨の突起が直接角の芯になっています。その芯を角質 (ケラチン)が覆い、鞘を作っています (角鞘)。成長とともに伸び続け、抜け落ちることはありません。

しかし角の芯と鞘はそれほど強く結びついていないのです。だから雄牛との喧嘩で衝撃を受けケラチン製の鞘が割れて取れることはあります。

そんな時は角芯を覆っている角真皮が新たに角鞘作り始め、次第に大きくなっていきます。

牧場など見に行って、牛の角が片方だけが小さいウシはこのようなエピソードがある可能性が高くなります。なので角芯をウシなわない限りツノは成長し続けるのです。

実はウシの角は常染色体潜性遺伝(じょうせんしょくたいせんせいいでん)になります。以前は劣性遺伝(れっせいいでん))と言われていましたが、呼び名が変わっただけで劣勢遺伝で間違いはないですが、今は潜在性遺伝になります。

潜在性遺伝を説明すると原因となる遺伝子が常染色体の中にあり、一対の遺伝子情報の両方にあると発現するすることを潜在性遺伝と言います。

反対に常染色体の中にある一対遺伝子から片方の遺伝子の変異で発現する場合は、顕性遺伝と言います。(以前は優性遺伝と言っていました。)

つまり、角の有るウシとツノの有る牛を交配することで角のあるうしが生まれることになります。

余談:最近の牛を見るとウシのほとんど全が角を持って生まれます。角が劣勢という形で生まれる事にもかかわらず、ほとんどウシに角があリ、ツノありうしが数を増やしてるということはこんなことが考えられます。

角を持つ牛は劣勢遺伝だが、良質な牛は角がある可能性があるのです。また角がない牛は優勢遺伝だが、良質なウシではない可能性が出てくるのです。

この話題はまた牛を題名にしたときにみっちりやっていきたいと思います。

テキサスロングホーンの頭骨標本これ売ってます。

このツノはテキサスロングホーンになります。ロングホーンの種類は、スペインの入植者たちによって、「新世界=アメリカ」に最初に持ち込まれた家畜牛の子孫だそうです。

最大幅で2mの大きな角カッコいいです。

牛の角だけが洞角という訳ではなく、牛・羊・山羊も同じ

シカ科のツノは枝角【アントラーズは鹿のツノ】

今度はシカの角になります。シカ角はご存知の通り、鹿の仲間の角は枝分かれした複雑な形を形成して生えます。

鹿の角はその見た目通り枝の角から枝角(エダツノ)と呼ばれます。英語だとantler (アントラー) ということになります。

このantlerと、地元が鹿島からプロサッカーチーム名門鹿島アントラーズのアントラーをとったそうです。

(話が脱線するのは申し訳ありません。もう何でも書けるブログが楽しくて仕方がないんです。)

話は戻ります。鹿の角は抜け落ちるから骨ではないという人もいるようですが、鹿の角は骨質でできています。ただ、頭蓋骨と枝角はそれぞれが独立して成長していきます

枝角は、角座骨(pedicle:ペディクル)と呼ばれる頭蓋骨にある先端から成長します。枝角が成長していく間は、ベルベットと呼ばれる血管が多く存在する皮膚で覆われることになり。枝角が成長している骨に酸素と栄養素を供給する仕組みになっています。

そして男性ホルモンの低下を契機に鹿の頭蓋骨と角との接続部分が脆くなっていき、角が折れるよりも落ちるように取れます。

鹿の角の根っこは血流があるので枝角は、他の骨よりも速く成長するようになっています。

pedicle(ペディクル)と呼ばれる頭蓋骨の突起を台座にして角を形作る骨質がどんどん伸びていきます。鹿の角は雄にはありますが、メスには存在しません(トナカイなど一部の鹿系にはメスにpedicle(ペディクル)は存在します。)

大半のシカ科の角は抜け落ちます。そしてまた生えることがわかっています。是非見てみて欲しいヘラジカのツノが抜け落ちるシーンの動画があったので掲載しておきます。

 

ヘラジカの角が抜け落ちるシーン

こんな立派な角をハーレムや、縄張り争いの武器にするんだから鹿って気高く強そうに見えます。

こんな写真を撮る写真家になりたいと思ってしまします。

 

ヤギ・羊の角はプロングホーン【枝角×洞角】2つ特徴を持つ

写真は合成ですが、大きくしてみてもらうとプロングホーンの特徴がよくわかります。

プロングホーンのオスは角を持っています。メスのつのはないことが多く、角があっても小さいです。

プロングホーンの角の構造は牛科の洞角に似ています。しかし、鹿科の枝ツノの様に二股に枝分かれ、年に1回生え変わる、性質を持っています。しかも骨質でできた角ではなく、骨でできた基部の上にうし科のような角質でできた鞘でできた角が生えているのです。

英名で見るとのPronghornと書き、意味は「枝角」という意味になります。

プロングホーンだけ洞角と枝つのの両方の特徴が備わっているのです。

キリンのツノはオシコーン【皮膚が覆っている角】

この写真は二回目載せますが、キリンがとても可愛い表情なので載せています。

キリンの角はオシコーンと呼ばれています。英語で書くと「Ossicone 」と呼ばれます。

キリンの角は牛と同じ頭蓋骨の突起を形成しているのです。牛は角の成分であるタンパク質・ケラチン(角質)でできています。

キリンのツノは骨成分でできています。しかし、大きく違うのは角が皮膚で覆われています

生まれたときは骨ではなく軟骨性のコブができています。生まれてすぐから角の骨化が始まるのです。そこからキリンのツノは生え変わることはないのです。

キリンのつのは成長とともに伸びていき、キリンの角はオス・メスともに生えていることが特徴になります。

キリンの角は合計5本あります。闘争などに使われるのは大きな2本のツノで、その前方にある1本と後頭部の2本は進化の名残だと言われています。

全部で5本もキリンにはツノがあります。何に使っていたのか知りたいです。

そこで調査した結果オス同士の縄張り争いなのか、若者はベテランに挑む動画がYouTubeに上がっています。どうしても観てもらいたくて掲載しています。

YouTubeでキリンのどつきあいの動画があります。

 

キリン科と言ったら、オカピがいます。オカピもキリンと同じタイプの角を持ちます。オカピの場合はメスに角は無く、オスだけが2本のツノを持っています。

サイのツノは中実角【骨ではなく毛】永遠に生える

ここまでの4つは偶蹄目の動物ですが、サイは奇蹄目ですね。彼らが持つ角は「中実角」と呼ばれ、骨質ではなく角質 (ケラチン)タンパク質でできています。

骨が関わっていないのはこの動物の角だけになります。サイのツノは毛の成分と同じケラチンタンパク質になります。資料に「サイの角は毛の束」と書かれていることがあります。ケラチン=角質は硬い組織を作るのに便利で、毛や爪、蹄、嘴なんかをつくっています。

 

骨の上にがっつり角質が生えているというイメージで、角質は骨格標本として残りませんが、角がくっついていた部分の骨は粗面になっているそうです。腱がくっついている部分とかも粗面になっていますよね。

 

さて最後はサイになります。サイは奇蹄目の動物になります。今までの動物は偶蹄目の動物になります。

サイとなるとやる気が断然変わります。まずサイが持つ角は「中実角」と呼ばれています、このツノは骨質でできているのではなく、角質 (ケラチン)でできているのです。

この角質でできているってところが他の動物との差になります。なんとケラチンってことは人間で言うと髪の毛や爪と同じ成分になります。

そう考えるとサイの角は骨が関わっていないのです。図鑑によっては「サイの角は毛の束だ」と書いてあることがあります。そう考えると、サイのツノは漢方薬として流通し、そのおかげで密猟されている事がわかっています。

そうするとサイの角を取って煎じて飲んでいる人はただの動物の毛を煎じて飲んで何に効くのかよくわからないです。

これも調べてみるとアジアでは、サイの角には解熱や催淫などの効果があると信じられ、漢方薬として利用されていることがわかっています。

現在でも、富裕層の間で、滋養強壮や二日酔いに効く高価な贈り物とされているようです。ヨーロッパでは、サイの角で杯を作りその杯で飲むと長生きすると言われているそうです。

実際はサイの毛なだけで、成分的には人の毛と同じなのに信じられています。またサイの記事を書いたときにこの熱量をお伝えしたいと思います。

直サイを飼育して増やしてたまにツノを取る方がいいに決まっています。また脱線してしまいました。本当に楽しくて嬉しいんです。

サイのツノですが、骨の上に毛が生えているイメージですが、角質は骨格ではないので、標本としては残らないのです。

骨がついていた部分の骨は粗面になっているのです。

この上の写真はシロサイの骨の写真を載せてみています。この写真を見ると、サイの角があるべきところにツノは無いのです。なのでサイのツノは骨でできていないになるのです。

少し遠くてわかりにくい写真ですが動物園のサイのツノは定期的に切るそうです。

撮影場所:多摩動物公園

サイの角が切られていますがサイのツノは毛なのでそのうちまた生えてきます。

動物のつの【高値が付く】貴重品

動物の角は高値で取引されている貴重品になります。角ではないですが、象牙・サイのツノが主に密猟で取られているのが現状です。

しかし、加工されているツノは他にも沢山あります。鹿の角やヤギ・羊のつのはナイフの柄や杖の持ち手などに加工されています。

杖屋さんも杖に加工していることを言っています。家畜のツノを有効利用するなら問題ないのですが、野菜動物の牙やツノを密猟で取るなんてやめて欲しいです。

まとめ

動物のツノ【5種類】牛や鹿や羊や山羊やサイやキリンの角の分類はどうだったでしょうか?動物の角に種類があると言うのも初めて知ったことでしょう。

生え変わる角やオスにしかないつの、そもそもツノではなく毛や爪の一種など色々わかった事があります。

もし、自分が異世界転生して角が生やせる事になった時「素敵なツノが多すぎて困った。」と悩んでしまう事があるかもしれません。また異世界で一緒に過ごす仲間のツノがあり、仲間・彼女にどんな角がいいのか悩んでしまう事もあります。(角によって腕枕ができない…なんて事もあります。)

こんなチャンスを楽しむために、角について勉強しておけば、ツノが取れてしまってもどの角なら生え変わるなどの知識を入れておきましょう。この記事を見たことで間違いなく悔いのない異世界ツノライフを楽しめるようになります。

(ごめんなさいラノベ大好きなので異世界系のお話も入ってしまいます。)

 

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