今回は動物の足といっても鳥の足形になります。トリのアシのカタチは大きく分けると8種類に分かれます。さらに分別すると15種類の足の形に分かれます。
鳥の足ってみんな同じだと思っている人が大半だと思います。現に職場の鳥好きさんは三前趾足しか知りませんでした。動物大好き高校生も5種類しか知らないことがわかりました。
今回は鳥の足の種類15種を細かく説明していきたいと思います。
鳥の足の形【まとめ】15種類に分類
鳥の足を細かく分類していくとの下のように分かれていきます。なんと鳥の足の形だけで15種類もあるのがわかっています。その足の形からどんな鳥なのか見ていきましょう。
・三前趾足(サンゼンシソク)
・皆前趾足(かいぜんしそく)
・合趾足(ゴウシソク)
・対趾足(タイシソク・ツイシソク)
・可変対趾足(かへんたいしそく)
・外対趾足(がいたいしそく)
・三趾外対趾足(さんしがいたいしそく)」
・変対趾足(へんたいしそく)」
・全蹼足(ぜんぼくそく)
・半蹼足(はんぼくそく)
・欠蹼足(けつぼくそく)
・弁足(べんそく)
・二趾足(ニシソク)
・三趾足(サンシソク)
・五趾足(ゴシソク)
コレだけの足の鳥の脚の種類があります。鳥のアシってこんなにあるけど、どうしてこんなに足の形が違うのか細かく分類してまとめていきます。
三前趾足【さんぜんしそく】はキングオブ鳥の足
キングオブ鳥の足と言っても単なる人の周りに多い鳥なだけです。
そして、三前趾足は3本の指が前を向いていて、1本の指が後ろに向いています。
鳥の足といったら三前趾足が一般的によく知られているトリのアシになります。
多分トリのアシってなんだろう?なんて考える人は特にいないと思います。日本人で鳥と言ったら鶏・カラス・雀くらいしか出てこないと思います。
このニワトリ・鴉・スズメの足こそ三前趾足の仲間になります。
あまりにメジャーなので正足という別名もあります。正足って意味がわかりませんが、身近なトリのアシ全て三前趾足になります。
ニンゲンの手で例えてみるなら、
「人差し指」「中指」「薬指」が前向きになります。
そして「親指」が後向き、というカンジでしょうか。
人で考えると「小指」が無いか、足の上横の方に付いています。
三前趾足の得意な動作
三前趾足が得意な動作は、つかむことになります。
前の3本と後の1本で枝をギュッと掴むことができます。
基本的に木の上で暮らすトリたちの生活には
この「枝にとまりやすい足」がピッタリで、
実際、ほとんどの鳥の足はこのカタチをしています。
「三前趾足」名前を分解して意味を覚えましょう
「三」=「3つ指」
「前」=「前向き」
「趾」=「鳥の足の指」
これをまとめると「三前趾足」の意味は
「3本の指が前にあるトリの足」
そもそも日本で鳥の足を食べる習慣がないからです。
日本の鶏肉生産量ランキングで都道府県別のブロイラーの飼養羽数を調べてみてみましたが鳥の足(もみじ)は養鶏上位三県の宮崎県・鹿児島県・岩手県ではなく大分県で食べられています。
大分県日田市に住む大分県民が食べているソウルフードになります。
鶏足は指先の形状から「もみじ」と呼ばれており、コラーゲンたっぷり美容に良い食材になります。
1位 宮崎県(みやざきけん)(シェア20.4%)、
2位 鹿児島県(かごしまけん)(20.2%)、
3位 岩手県(いわてけん)(15.7%)、
例を挙げたらどんな鳥
上でも書いたように鶏・カラス・雀・鳩になります。結構身近な鳥の足になります。カラスや鳩など身近な鳥なのでよかったら足を見てあげてください。
結構素早いから見にくいかもしれません。
皆前趾足【かいぜんしそく】岩場を掴む鳥の足
ちょっと珍しい足のカタチになります。人間のように全て(4本)の指が、全部前を向いている形になります。
ニンゲンの手で例えるなら、
「親指」「人差し指」「中指」「薬指」が4本前向きになります。
小指がない以外は、ニンゲンの手や足と似ていますね。
皆前趾足の得意な動作
岩肌に引っ掛けるように止まる事になります。
皆前趾足は結構レアな鳥の足になります。三前趾足とは大きく異なり、足の指全部の指が前に向いています。なので三前趾足のように枝を掴むのは苦手になります。
人間の行動で似ているのは懸垂のように岩肌に4本の指を引っ掛けるように止まるのが得意なのです。
「皆前趾足」名前の意味
「皆」=「全部」
「前」=「前向き」
「趾」=「足の指」
となります。なので「皆前趾足」の意味は「全部前向きの鳥の足」
例を挙げたらどんな鳥
アマツバメ科のヒメアマツバメ・アマツバメ・ハリオアマツバメかなり、限局した種類になります。
合趾足【ごうしそく】華麗な鳥の足
そもそもの足の作りは「三前趾足」になります。
違うところは三本ある前の指が根元で接合しています。
「人差し指」「中指」「薬指」が前でくっついていて、
「親指」がポッチになります。
合趾足の得意な事
穴掘り名人、穴を掘るのが得意になります。
足をスコップみたいに使って土を掘ることのできる足です。なので水辺に住んでいるので水辺の土を掘って穴を開けて巣にするのです。
「合趾足」名前の意味
「合」=「合わさる」
「趾」=「鳥の足」
「合趾足」は「趾が合わさった鳥の足」これもかなりレアな鳥の足になります。
例を挙げたらどんな鳥
ブッポウソウ目カワセミ族・ブッポウソウ目ハチクイ科になるので、ブッポウソウ・カワセミ・ハチクイになります。
ブッポウソウ目の鳥は煌びやかな羽の色です。だから合趾足なのかはわからないですが、調べるとカワセミも、ハチクイもとても綺麗な羽をしています。
対趾足【たいしそく・ついしそく】器用な鳥の足
インコを飼っている人はよく見ている足になります。
指は前に2本と、後ろに2本Xの形に見えます。
人の手で例えてみると、
「人差し指」「中指」が前の指でVサイン
「親指」と「薬指」が後ろというコトになります。
対趾足の得意な行動
・木や枝に掴まる。
・物を掴んで器用に口に運ぶことができる。
かなり掴むことに特化した足の形になります。前が2本後ろが2本でがっちり掴むことができるのです。
もし前が3本後ろが1本である三前趾足で掴むにはパワーバランスが悪いのです。人間の手も4本と1本で物を掴みますが、小指と薬指はほぼ使わず、しかも掴む指は親指と人差し指・中指になりますがバランスが悪いです。
掴む力が違うので枝の上で片足で掴んだ状態で片足で食べ物を掴んで食べることができます。
よくひまわりの種を綺麗にからを外して食べることができます。
苦手な事は歩くことになります。掴むのが得意なのに歩くのはとても下手です。
「対趾足」名前の意味
「対」=「向かい合う」
「趾」=「鳥の足の指」
「対趾足」の意味はそのまんま「指が向かい合っている足」になります。
例を挙げたらどんな鳥
オウム目やインコ科になります。他にもヨウム科、インコ、オウム、カッコウなどになります。
可変対趾足【カヘンタイシソク】まさにチートな鳥の足
対趾足の中には対趾足なのに三前趾足のように動かせちゃう鳥の足も存在します。
人で言うと「薬指」の位置が動いてさらに使用できてしまう足なのが「可変対趾足」自由自在に対趾足と三前趾足に変えられる足なんて素敵すぎます。
自分の右手の中指・人差し指・親指を立てて見てください。
そこで薬指を前に向ければ三前趾足・薬指を後ろに向ければ対趾足になります。
器用に使えるだけでなく何でも物を掴むことが得意な三前趾足と物を掴むことに特化した対趾足の特性を持つのってもはやチートです。
何でも器用にできる「三前趾足」と
モノをしっかり掴める対趾足を併せ持つ鳥って・・・
例を挙げたらどんな鳥
可変対趾足の鳥は猛禽類になります。フクロウ、ミサゴ、鷲・鷹など
大きくて重いエモノを持つ時には、
しっかり掴める「対趾足」フォームが便利そうですね。
五趾足【ごしそく】激レア烏骨鶏の足
五趾足は三前趾足由来のため基本的には三前趾足として考えて問題ありません。前に指が3本、後ろの指が2本となり、パッと見て合計5本の指があることがわかります。
指が5本あると言いましたが、実は鳥には指が5本目である小指はないのです。5本目の指は「親指」が2本に分かれていることで5本目が存在しているのです。
ここで言うと、足の指が5本以上ある鳥は存在しないといいました。図鑑やネットなどで調べると全く出て来ない。
五趾足って言葉がある通りなら必ずいるはずだと調べてみました。そしていました。鳥の中に5本の指を持つ鳥が一種類だけいます。調べ上げられたのは烏骨鶏(ウコッケイ)だけになります。
実は烏骨鶏には5本以上指がある個体がいます。多いので7本の指がある個体もいるようです。
五趾足の得意な行動
実は言うと五趾足の足=烏骨鶏自体レアすぎてよくわかっていない卵が高い卵の栄養価が高い
「五趾足」名前の意味
「五」=「5つ」
「趾」=「(鳥の)足の指」
「五趾足」の意味は普通に5本の鳥の足になります。でもこの鳥の足、レアすぎます。
例を挙げたらどんな鳥
ウコッケイしか出てこなかった。今後も調べていきます。
三趾足(さんしそく)
三趾足は一般的な鳥の足に見えますが決して一般的ではなく珍しい鳥の足
一般的なトリとは違って足の指が3本になります。
鳥の足は4本で三前趾足が一般的ですが、後ろの1本が退化してしまったことになります。
人で言うなら「親指」が退化してなくなってしまったことになります。
絵で鳥の足跡を描いてもらおうとするとこの足になるかと思います。
この足は後でも出てきますが、走るために特化した脚になります。
三趾足の得意な事
力学で考えるとわかりやすいです。足の裏と、地面に触れる部分が少ないほうが速く走れる事、さらに短距離の力が気的には踵をつけない事が早さのコツになるそうです。
なので三趾足は爪先のみの足になります。
動物の足でも爪先立ちの動物の足は速くなります。
「三趾足」名前の意味
「三」=「3つ」
「趾」=「鳥の足」もうここまで来ると予測も可能です。単なる「3本指の足」になります。
ここら辺から意味と名前が一緒になります。
例を挙げたらどんな鳥
エミュー、ヒクイドリになります。
ちなみにエミューやヒクイドリの走る足の速さは50km /hになります。ヒクイドリは足が遅くても特殊は足を持っています。
エミューにはありませんが、ヒクイドリには鋭利な爪もついています。ヒクイドリに対してはまた別のブログで掘り下げていきたいと思います。
二趾足(にしそく)
今度は二趾足になります。三趾足から見たらさらに指が減った=接地面が減ったことになります。
この鳥の足は一般的な三趾足の鳥とも違います。3本の指じゃなく、2本の指さらに走ることに特化した鳥の足になります
三趾足
二趾足は人で言うと「親指」と「人差し指」が退化して、小指は元からないのです。つまり二趾足の鳥は、中指と薬指だけで立っているのです。
つま先で走ったほうが早いと言いましたがつま先どころの騒ぎではないです。
二趾足の得意なこと
もうシンプルに走ることになります。
三趾足絡みても指が1本少なくなり接地面がさらにつま先というよりも地上で一番早い足をもつ鳥になります。走るのが得意というよりも地上で一番足の早い鳥の足ということになります。
エミューで50km /h(時速)の足の速さを持っています。この二趾足の鳥は
「二趾足」名前の意味
「趾」=「(鳥の)足の指」
これをまとめると「二趾足」の意味は「2本指の足」
三趾足同様シンプルすぎてわかりやすいですね。
例を挙げたらどんな鳥
ダチョウのみになります。
蹼足(ぼくそく)
蹼足の足のゆびは指が前に3本、後ろに1本までは「三前趾足」と同じ作りになっています。
違うところが前の指3本の間に「蹼」という膜があります。
見た目からして蹼
水鳥の足としてはメジャーなカタチなので、
「標準蹼(ひょうじゅんぼく)」とも言います。
蹼足の得意な事
・水面で浮いている時に水をかく、
・水中に潜る
蹼(みずかき)があると、
足の面積が大きくなる=水への抵抗が大きくなるので
水の中でも素早く泳ぎ回ることができます。
子どもの頃、
プールで足に黄色いヒレ付けませんでした?
アレ付けると速く泳げて面白いよね!
鳥たちの蹼(みずかき)にも同じ効果があるのです。
「蹼足」名前の意味
「蹼」=『蹼』蹼は水かきという字なので
「蹼足」の意味は
「みずかきがある足」
これもそのままなのがわかります。
例を挙げるとどんな鳥
カモ、ハクチョウ、ペンギン、フラミンゴ、カモメ、ミズナギドリなど
「標準蹼」という鳥になります。
水上で生活する鳥のほとんどはこの蹼足になります。
全蹼足(ぜんぼくそく)
全蹼足の足の指は前に3本、後ろに1本で「三前趾足・蹼足」と似ています。
しかし、前の指3本だけでなく後ろの1本にも蹼(みずかき)が繋がっています。
欲張りさんな足になります。当然得意なのも潜る・水をかくということが得意になります。
水を掻く力は蹼足よりも強い力で水をかくことができます。なので体の大きな水鳥でも上手に泳ぐことができます。でも意外に体は小さいそれは深くまで潜る力も入るからになります。
例を挙げるとどんな鳥
ウ・グンカンドリ・ペリカン・ネッタイチョウなどになります。
半蹼足(はんぼくそく)
前の指3本に蹼(みずかき)があるところまでは「蹼足」と一緒になります。
みずかきが指の付け根にちょっとだけ付いているだけになります。
これじゃ意味がないんじゃないかと思ってしまうほどです。
実はこの半蹼足は蹼がついているのに泳ぎは下手になります。なので泳ぐというために水かきがついているわけではないのです。
蹼がついていない程度のおかげでできる事が違ってくるのです。
なんと、やわらかーい泥の上だとぬかるんでいるため足が埋まってしまうはずが足が沈まな
泳げないけど泥の上では歩きやすい半蹼足は、
水辺を歩いてゴハンを探す鳥たちにとって
ピッタリな足のカタチなんですね。
例を挙げるとどんな鳥
サギ、コウノトリ、シギ、チドリなど
泳がないで、水辺を歩いてゴハンを探すトリ(渉禽類)たちです。
欠蹼足(けつぼくそく)
ほぼ「蹼足」だがみずかきが全蹼足や、蹼足のように、全部の足の指に完全なカタチで付いているわけではなく
申し訳程度に付いており、水かきの切れ込みが深いカタチをしています。
強いていうなら「三前趾足」と「蹼足」を足して2で割った感じである意味があるのかわからない水かきの足になります。
例を挙げるとどんな鳥
アジサシ類
弁足(べんそく)
弁と言っても 訓読みだけで「わきまえる・ わける・ はなびら・ とく・ かたる・ かんむり」とありますが、弁足は花弁(花弁)からとって弁足になります。
なので弁足は「花弁(はなびら)の足」になります。
例を挙げるとどんな鳥?
オオバン、カイツブリ、ヒレアシシギなど
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